Suntheanine(太陽化学)とテアニンの製法特許|菌と酵素でつくる方法

Supplement DB 編集部・公開 ・更新

テアニンは、お茶に含まれるアミノ酸の一種です。Suntheanine(サンテアニン)は日本の太陽化学がつくるテアニンの原料で、このサイトのデータでは 114 商品のラベルに名前があります(2026 年 10 月 16 日時点)。太陽化学が米国で取った、グルタミンとエチルアミンからテアニンをつくる方法の特許 2 件を表にまとめます。

1. 概要

2 件とも、グルタミンとエチルアミンからテアニンをつくる製法の特許で、7,335,497 は土から見つけた菌を、8,211,674 は酵素グルタミナーゼを使います。

特許守るもの種別
米国特許 7,335,497土から見つけた菌(Pseudomonas citronellolis GEA 株)の働きで、グルタミンとエチルアミンからテアニンをつくる方法製法特許
米国特許 8,211,674細菌・カビ・酵母の酵素グルタミナーゼで、グルタミンとエチルアミンからテアニンをつくる方法(酵素の活性・pH・変換率などの条件つき)製法特許

2. 従来との比較

明細書は、従来の方法の精製の難しさや副産物を課題に挙げ、酵素の活性や変換率を数値で示しています。

米国特許 7,335,497:明細書の実施例
項目従来この特許(GEA 株)
テアニンをつくる酵素の活性2.1 mM/時/mg(既知の菌 P. nitroreducens)9.6 mM/時/mg(約 4.6 倍)
菌で反応させたとき—1L から 40g(30℃・24 時間)
固定化した酵素での収率—65%
お茶の葉からとる場合乾燥重量の 1.5% まで—
従来の化学合成は精製が複雑で収率が低く、従来の酵素法は副産物のグルタミン酸で精製が難しいと明細書は述べています。
米国特許 8,211,674:明細書の試験例 1(グルタミンとエチルアミンからテアニンをつくる)
項目従来(Pseudomonas の酵素)明細書の例(Bacillus 4 種の酵素)
グルタミンのうち、テアニンに変わった割合数値なし(試した酵素はどれも 50% 以上、とだけ書かれている)70〜78%
グルタミンのうち、副産物のグルタミン酸に変わった割合15% 以上6% 以下
70〜78% と 6% 以下は、試した Bacillus 5 種のうち 4 種の値です(残る 1 種は、グルタミン酸に変わった割合が 15% 以上)。カビ・酵母の酵素でも、テアニンに変わった割合が 70% 以上の例があります(試験例 2・3)。

3. 総括

2 件とも、サプリでとるテアニンをつくる方法の特許です。変わるのはつくるときの効率で、テアニンをつくる働きが約 4.6 倍になり(7,335,497)、副産物のグルタミン酸が 60% 以上減りました(8,211,674)。

特許何が変わるか(従来と比べて)
米国特許 7,335,497テアニンをつくる酵素の働き(活性)が、既知の菌の約 4.6 倍(2.1 → 9.6 mM/時/mg)
米国特許 8,211,674副産物のグルタミン酸に変わる割合が 60% 以上減る(15% 以上 → 6% 以下)
どちらの明細書にも、精製したあとのテアニンの純度は書かれていません。

4. 特許の情報

7,335,497 は維持年金が払われず 2016 年に失効し、8,211,674 は 2026 年 1 月に満了しています。

特許出願登録状態権利者同じ発明の日本の特許
米国特許 7,335,4972003/4/22(2002 年の日本での出願がもと)2008/2/26維持年金が払われず、2016/2/26 に失効(本来の満了は 2023 年)Taiyo Kagaku(太陽化学)第 4210325 号
米国特許 8,211,6742005/6/22(2004 年の日本での出願がもと)2012/7/32026/1/21 に満了Taiyo Kagaku(太陽化学)第 4874105 号
状態と満了日は 2026 年 10 月 16 日に Google Patents で確かめたものです。Google Patents の状態の表示は推定で、法的な結論ではありません。原題は一次情報の表の資料名にあります。

5. 一次情報

特許の中身は Google Patents の明細書で確かめました。

資料発行元・使ったところ
US 7,335,497: Process for producing theanineGoogle Patents
US 8,211,674: Method of making theanineGoogle Patents